YOUTUBE SCRIPT SAMPLE — 事件解説/キャラ掛け合い

声を録りながら、取り逃がした
〜吉展ちゃん誘拐事件・日本の誘拐捜査が生まれた日〜

自主制作サンプルです。クライアント案件ではありません。実在の事件を扱うため、事実は公開されている報道・公的資料をもとに構成し、末尾に出典と注記を明記しています。本ページはフル尺の全文を掲載しています。
ジャンル事件解説(ずんだもん×めたんの掛け合い・茶番劇形式)
想定尺約25分(フル尺・全文掲載)
文字数本文実測 8,264字
書式話者セリフ/場面テロップ(詳細のテロップ・図解指示は収録用シート側)

この台本で見ていただきたいところ

ナレーション時は1963年、昭和38年3月31日。東京都台東区で、4歳の男の子が公園から姿を消しました。犯人は身代金50万円を要求。警察は犯人と9回も電話で話し、その声を録音することにも成功します。それなのに、身代金は目の前で奪われ、犯人はまんまと逃げ切りました。当時の警察には、逆探知の仕組みも、誘拐専門の部署も、身代金誘拐を裁く法律すらなかったのです。捜査は失敗の連続。しかしその失敗のひとつひとつが、いま日本で誘拐事件の検挙率がきわめて高い理由を作りました。これは本当にあった、日本の誘拐捜査が生まれた瞬間のストーリーである。
ずんだもんボクの名前はずんだもん。警視庁捜査一課に配属されたばかりの、新米刑事なのだ。今日も先輩について現場修行の毎日なのだ。
めたんずんだもん、感想はいいから手を動かしなさい。捜査一課は殺人と強盗の係よ。のんびりしていられる日なんて一日もないわ。
ずんだもんめたん先輩は厳しいのだ。でも、教え方は丁寧だから憎めないのだ。
めたん当たり前じゃない。あなたが失敗したら、困るのは市民なんだから。
ナレーション捜査一課の新米刑事ずんだもんと、先輩刑事のめたん。このふたりが、日本の警察がまだ「誘拐事件の戦い方」を知らなかった時代の、いちばん苦い事件に立ち会うことになるのです。

テロップ:「吉展ちゃん誘拐事件」

テロップ:「この動画で分かること」

ナレーションこの動画でお伝えすることは3つです。1つ目、逆探知も専門部署もなかった時代の警察が、誘拐犯とどう戦ったのか。2つ目、身代金受け渡しの夜、警察が犯した痛恨の失敗と、そこから始まった前例のない公開捜査。3つ目、迷宮入り寸前の事件を、ひとりの刑事が「火事の記憶」で解決に導いた最後の取り調べです。
ずんだもん先輩、3つ目の「火事の記憶」ってなんなのだ? 誘拐事件と火事、関係ないと思うのだ。
めたんそれがね、大ありなのよ。事件とは何の関係もない火事の話が、2年間びくともしなかった嘘を一撃で崩すの。最後まで見れば分かるわ。
ナレーションそれでは、1963年3月31日の夕方に戻りましょう。

テロップ:「事件発生 — 子どもがひとり、消えた」

ナレーション1963年3月31日の夕方。東京都台東区入谷町に住む4歳の男の子、村越吉展ちゃんが、自宅近くの入谷南公園に遊びに出かけたまま、帰ってこなくなりました。
ずんだもん先輩、入谷の交番から報告なのだ。4歳の男の子が夕方から帰ってこないみたいなのだ。ご両親は迷子として届けを出しているのだ。
めたん公園のまわりは住宅街よね。4歳の足で、そんなに遠くへは行けないはずだけど。
ずんだもん近所の人たちも一緒に探してくれてるみたいなのだ。すぐ見つかるといいのだ。
ナレーションこの時点では、警察も家族も、迷子や事故の可能性を考えていました。しかし翌4月1日、状況が変わります。公園で吉展ちゃんが30代くらいの男と話していた、という目撃情報が出てきたのです。警視庁捜査一課は誘拐の可能性があるとみて、捜査本部を設置しました。
めたんずんだもん、入谷の件、うちの係で預かることになったわ。
ずんだもんえっ、捜査一課が出るってことは……迷子じゃない、ってことなのだ?
めたんまだ決めつけられないわ。でも、最悪を想定して動くのが私たちの仕事よ。

テロップ:「身代金要求 — 4月2日、17時48分」

ナレーション4月2日の夕方5時48分。村越さんの自宅の電話が鳴りました。
犯人の声子どもは預かっている。50万円を用意しろ。警察に知らせたら、子どもの命はないと思え。
ナレーション身代金50万円を要求する、脅迫電話でした。迷子でも事故でもない。吉展ちゃんは誘拐されたのです。
ずんだもん先輩、大変なのだ。新聞社もテレビ局も、もう事件を嗅ぎつけてるのだ。明日の朝刊に載ったら、犯人を刺激してしまうのだ!
めたんその心配はいらないわ。報道各社と話がついたの。吉展ちゃんが無事に帰ってくるまで、この事件は報道しない。そういう協定を結んだのよ。
ずんだもん記者さんたちが、特ダネを我慢してくれるのだ?
めたんええ。記者にとって特ダネは商売道具よ。それでも、子どもの命には代えられない。そう判断してくれたの。
ナレーション警察の要請を受けて、報道各社は事件の報道を控えました。誘拐事件で人質の命を守るために報道を止めるという対応は、のちの「誘拐報道協定」の慣行につながっていきます。こうして事件は世間に伏せられたまま、犯人との駆け引きが始まりました。
ずんだもん先輩、電話が来たなら話は早いのだ! 電話がどこからかかってきたか調べれば、犯人の居場所が分かるのだ!
めたん……それがね、ずんだもん。できないのよ。
ずんだもんで、できないってどういうことなのだ? 電話局に頼めばいいだけなのだ!
めたん電話を管理している電電公社は「通信の秘密を守る義務がある」という立場なの。警察が頼んでも、発信元は教えられないの。それが今の日本のルールよ。
ずんだもんそんな……。じゃあ犯人は、安全なところから電話をかけ放題なのだ。やばいやばいやばいやばい、これ、こっちが圧倒的に不利なのだ!
めたんええ。だから私たちにできるのは、電話の内容から手がかりを拾うことだけ。会話を長引かせて、声を、言葉を、ひとつでも多く記録するのよ。
ナレーション信じられないかもしれませんが、これが1963年の現実でした。誘拐事件の捜査であっても、電話の逆探知は認められていなかったのです。警察は犯人の電話を、ただ受けることしかできませんでした。

テロップ:「録音成功 — 犯人の声が残った」

ナレーション4月3日、犯人から「子どもは返す」という電話。そして4月4日の夜10時18分、3度目の電話がかかってきます。この日、警察と家族には作戦がありました。
めたんいい、ずんだもん。今夜の電話は、とにかく長引かせるわ。お金の受け渡し方法を細かく聞き返して、時間を稼ぐの。
ずんだもん録音機はもう回してるのだ。あとは犯人が長く喋ってくれるのを祈るだけなのだ。
ナレーションこの夜、家族が受け答えを引き延ばし、4分以上の通話の録音に成功します。のちに日本中が耳にすることになる「犯人の声」が、このとき記録されました。犯人からの電話は、4月7日までに合計9回に及びます。
ずんだもん先輩、録れたのだ! 犯人の声がテープに残ったのだ!
めたんよくやったわ。東北訛りのある、落ち着いた男の声。これは大きな証拠よ。
ずんだもんあとは受け渡しの現場を押さえれば、一件落着なのだ!
めたん……そうね。次の電話で、犯人は必ず受け渡し場所を指定してくる。そこが勝負よ。
ナレーションしかし、この「勝負」で、警察は取り返しのつかない失敗をすることになるのです。

テロップ:「4月7日未明 — 目の前で消えた50万円」

ナレーション4月7日、午前1時25分。犯人から受け渡し場所を指定する電話が入ります。指定されたのは、驚くべき場所でした。
犯人の声金を風呂敷に包んで、母親がひとりで持ってこい。場所は品川自動車の前だ。オート三輪の荷台に置け。
ずんだもん品川自動車って……先輩、村越さんの家から300メートルしか離れてないのだ!
めたん自分の足元を指定してきたのね。度胸があるというより、この犯人、土地勘があるわ。
ナレーション指定された自動車販売店の前には、オート三輪が停まっていました。母親が現金を持って向かうと、荷台には吉展ちゃんの靴が置かれていました。確かに犯人は、吉展ちゃんとつながっている。母親は言われたとおり、50万円をそこに置いて帰ります。
ナレーション警察は当然、現場を張り込むつもりでした。ところが、です。
ずんだもん張り込みの配置、間に合ったのだ……?
めたん……確認するわ。現場に着いた班から、報告が……。
ずんだもん先輩、顔が真っ青なのだ。
めたんお金が、消えてるわ。
ずんだもん……なのだ?
めたん張り込みの態勢が整うまでの、わずかな時間の隙を突かれたの。オート三輪の荷台から、風呂敷包みだけが消えてる。犯人はもう、お金を持って逃げたあとよ。
ずんだもんやばいやばいやばいやばい! じゃあ犯人は、警察が来る前に取りに来てたのだ!? 家のすぐ近くで、ずっと様子を見てたってことなのだ!?
ナレーションさらに悔やまれることがありました。現場近くにいた刑事は、暗がりから歩いてくる背広姿の男とすれ違っていたのです。しかし、職務質問はしませんでした。のちに分かることですが、この男こそが犯人だった可能性が極めて高いのです。
めたん声も録った。受け渡し場所も分かっていた。犯人は目の前まで来ていた。……それでも、取り逃がしたのよ。
ずんだもん50万円は奪われて、吉展ちゃんは帰ってこない。……ボクたち、何のためにいたのだ。
めたんこの失敗の重さは、一生忘れてはいけないわ。私も、あなたも、警視庁全体もよ。
ナレーション身代金は奪われ、吉展ちゃんの行方は分からないまま。この失敗が明らかになると、警察には世間から激しい非難が浴びせられました。捜査本部は、追い詰められていきます。

テロップ:「4月25日 — 「犯人の声」を日本中に流すという賭け」

ナレーション追い詰められた警察は、前例のない賭けに出ます。録音していた脅迫電話の音声を、「犯人の声」として世間に公開したのです。
ナレーション4月25日、犯人の声はテレビとラジオで放送され、デパートの店内や全国の映画館でも流されました。捜査情報の切り札である犯人の肉声を国民全員に聞かせて、心当たりを募る。テレビというメディアを本格的に使った、日本で初めての公開捜査でした。
ずんだもん先輩、電話が鳴りやまないのだ! 「知り合いの声に似てる」って情報がもう数え切れないのだ!
めたん公開した日の正午までに220件。最終的には、およそ1万件の情報が集まったわ。
ずんだもん1万件……! この中に犯人がいるかもしれないのだ。片っ端から当たるのだ!
めたんええ。ただね、ずんだもん。ひとつ気がかりなことがあるの。
ずんだもんなんなのだ?
めたん公開にあたって、専門家は声の主を「40歳から55歳くらい」と推定したわ。世間はいま、その年齢の男を探してる。……でも、もし犯人がその枠の外にいたら?
ずんだもんそのときは……せっかくの1万件が、見当違いの1万件になるのだ。
ナレーションこの不安はのちに現実になります。実際の犯人はこのとき30歳。推定年齢は、大きく外れていたのです。声そのものは本物なのに、そこに貼られた「犯人像」が捜査を誤った方向へ導いていく。武器になるはずだった声が、皮肉にも犯人を守る壁になってしまいました。

テロップ:「浮かんで消えた容疑者」

ナレーションそれでも、声は嘘をつきませんでした。公開から間もない1963年5月、ラジオ局の記者が、行きつけの店で「あの声にそっくりな男がいる」という話を耳にします。その情報から浮かび上がったのが、台東区の時計店で働いていた時計修理工、小原保、当時30歳でした。
ずんだもん先輩、小原の声、録音と聞き比べたのだ。訛りも、話し方の癖も、そっくりなのだ! これはもう本人なのだ!
めたん私もそう思うわ。福島県の出身で、東北訛りも一致する。……でもね、ずんだもん。決定的な問題があるのよ。
ずんだもんな、なんなのだ。
めたんアリバイよ。小原は「事件の頃は福島の実家に帰っていた」と主張していて、それを裏付ける話も出てきているの。
ずんだもんそんな……。声はこんなに似てるのに、犯人じゃないってことなのだ?
めたん声が似ている、だけでは人を裁けないわ。アリバイが崩せない以上、小原を追い続けることはできない。
ナレーションさらに、世間に公開された「40歳から55歳」という犯人像も、30歳の小原とはかけ離れていました。容疑者として浮かんだ小原は、捜査線上から外れていきます。そして事件は、動かないまま時間だけが過ぎていきました。1965年3月11日、警視庁は捜査本部を解散。大人数で聞き込みを重ねるそれまでのやり方をやめ、少数精鋭の特捜班が集まった証拠と記録を机の上で分析し直す、アメリカのFBIにならった方式へ切り替えたのです。2年分の捜査資料を、白紙の目でもう一度読み直す。遠回りに見えるこの方針転換が、止まっていた事件を動かすことになります。
ずんだもん発生から2年なのだ。吉展ちゃんはまだ見つからない。犯人も捕まらない。……ボク、悔しいのだ。
めたん特捜班には、捜査一課でいちばんしつこい人が入ったわ。帝銀事件も下山事件も担当した、平塚八兵衛刑事よ。
ずんだもん泣く子も黙る「八兵衛さん」なのだ……!
めたん私たちも特捜班のお手伝いに入るわよ。2年前の資料を、全部、最初から読み直すの。

テロップ:「平塚八兵衛 — アリバイを崩した「火事の記憶」」

ナレーション特捜班が改めて注目したのは、やはり小原保でした。このとき小原は別の窃盗事件で服役中。特捜班は福島へ飛び、2年前のアリバイをゼロから調べ直します。すると、アリバイを支えていた関係者の話に、次々と食い違いが見つかりました。
めたんずんだもん、福島班の報告をまとめるわよ。小原が実家にいたとされる日付、証言どうしが噛み合っていないの。
ずんだもん2年前は固く見えたアリバイが、掘り直したらボロボロなのだ。
めたんええ。あとは本人が「事件の日に東京にいた」と認めれば、アリバイは完全に崩れる。その最後のひと押しを、平塚さんが取りに行くわ。
ずんだもんでも先輩、小原はいま別の事件で服役中の身なのだ。誘拐の証拠が揃っていないのに、いつまでも取り調べを続けられるのだ?
めたん続けられないわ。服役中の人間を別の容疑で調べることには、人権上の強い批判があるの。取り調べに使える時間は限られている。
ずんだもんつまり、短期決戦なのだ。その間に小原が口を割らなかったら……。
めたん事件は今度こそ、本当に迷宮入りよ。
ナレーション1965年7月、平塚刑事は服役中の小原と向き合います。残された時間はわずかでした。そして取り調べのなか、平塚刑事は世間話のように、ある火事の話題を持ち出します。事件直後の1963年4月2日に起きた、日暮里の大火です。
平塚刑事おい、小原。日暮里の大火があったろう。あれは、すごい火事だったなあ。
小原保ああ……あれは、すごかった。山手線の電車の中から、見えたんだ。
ずんだもん……先輩。今、小原はなんて言ったのだ?
めたん日暮里の火事を、山手線の電車から見た、と言ったわ。
ずんだもん日暮里の大火は1963年の4月2日なのだ。福島の実家にいたはずの男が、なんで東京の山手線から火事を見てるのだ!?
めたんそういうことよ。小原は事件のさなか、東京にいた。自分の口でそう認めたの。2年間守り続けたアリバイが、たった一言で崩れたのよ。
ナレーションアリバイという鎧を失った小原は、追及の末、ついに犯行を自供します。1965年7月4日、警視庁は小原保を逮捕。逮捕容疑は営利誘拐と恐喝でした。そして翌7月5日の未明、小原の供述どおり、荒川区南千住にある円通寺の墓地から、吉展ちゃんは変わり果てた姿で発見されました。誘拐されたその日のうちに、命を奪われていたのです。
ずんだもん……2年間、ずっと。ご家族は帰りを待っていたのに。
めたん私たちが4月7日にあの男を捕まえていれば、真実はもっと早く分かった。……ご家族の2年間を、私たちの失敗が延ばしてしまったのかもしれないわ。
ずんだもん先輩……。
めたんだからこそ、よ。同じ失敗を二度と繰り返さない仕組みを作ること。それが、警察がご家族と吉展ちゃんにできる、唯一の償いだと私は思うわ。
ナレーション小原保は1966年3月17日、東京地方裁判所で死刑判決を受けます。1967年10月13日に最高裁判所が上告を棄却して死刑が確定し、1971年12月23日、死刑が執行されました。

テロップ:「この事件が変えたもの」

ナレーション吉展ちゃん事件の捜査は失敗の連続でした。しかし日本の警察は、この失敗を仕組みの改革につなげていきます。
めたんずんだもん、この事件のあと、何が変わったか言えるかしら。
ずんだもんまず、逆探知なのだ! 事件のさなかに郵政大臣の通達が出て、電電公社が誘拐捜査の逆探知に協力できるようになったのだ。犯人が電話をかけるほど追い詰められる時代が、やっと来たのだ。
めたんそうね。それから?
ずんだもん組織なのだ。1964年4月に、警視庁捜査一課に「特殊犯捜査係」ができたのだ。誘拐や人質事件を専門にする、日本で初めての部署なのだ。
めたん最後のひとつがいちばん大きいわ。1964年、刑法が改正されて「身代金目的略取・誘拐罪」が新設されたの。それまでの日本には、身代金目的の誘拐を裁く専用の規定すらなくて、営利目的の誘拐として裁くしかなかったのよ。
ずんだもん法律が事件に追いついたのだ。……そして、犯人の声を国民に公開するっていう手法も、この事件が最初だったのだ。
めたんええ。結局、小原にたどり着く糸口になったのは、あの録音された声だったわ。捜査の中で「声」がどれだけ重い証拠になるか、この事件が初めて証明したの。のちの捜査で声の分析が重視されていく、その出発点と言われているわ。
ずんだもんあと、報道協定もなのだ。人質の命を守るために報道を止めるっていう約束は、このあとの誘拐事件でも当たり前になっていったのだ。
めたん警察と報道が対立するのではなく、命を最優先に協力する。その形も、この事件が残したものよ。
ずんだもん失敗した捜査が、次の時代の捜査を作ったのだ。
めたんそうよ。いま日本で誘拐事件の検挙率が高いのは、警察が優秀だからというより……この事件で失敗した先輩たちが、恥を全部記録に残して、仕組みに変えてくれたからなのよ。
ナレーションこれが、1963年に実際に起きた吉展ちゃん誘拐事件である。日本初の本格的な身代金誘拐事件は、逆探知もできず、専門部署もなく、法律さえ追いついていなかった時代の警察に、あまりにも重い教訓を残しました。
ずんだもんボク、この事件を新米のうちに知れてよかったのだ。失敗を隠さないで記録に残せば、それは次の誰かの武器になるのだ。
めたんあら、いいことを言うじゃない。じゃあずんだもん、今日の報告書、あなたが書きなさい。
ずんだもんええっ、報告書は苦手なのだ! ……でも、書くのだ。記録に残すのがボクたちの仕事なのだ。
ナレーション吉展ちゃんの冥福を心から祈るとともに、この事件が残した教訓が、これからも受け継がれていくことを願い、本事件の紹介を終わりとします。

注記

※本台本は自主制作のポートフォリオ用サンプルです。公開されている報道・公的資料をもとに構成していますが、劇中の会話(ずんだもん・めたん・取調室のやり取りなど)は、記録された事実をもとにした演出上の再構成であり、逐語の記録ではありません。

※「ずんだもん」「めたん」は捜査を追体験するための架空の案内役であり、実在の捜査員ではありません。実在の人物では、平塚八兵衛刑事・小原保死刑囚(いずれも故人)のみ実名で扱い、被害者のご遺族の描写は最小限にとどめています。

※キャラクターの一人称・語尾は VOICEVOX 公式プロフィールに明記されたものではなく、広く定着した慣習表記に沿っています。VOICEVOX 使用時はクレジット表記(VOICEVOX:ずんだもん/VOICEVOX:四国めたん)が必要です。

出典

参考にした動画

本ページは書式・構成・調査の進め方をご覧いただくための自主制作サンプルです。収録用の詳細指示(情報テロップ・図解)はスプレッドシート側に分離しています。ご依頼の際は、ジャンル・尺・文字数・書式・出典の確認範囲のご指定に合わせて執筆します。